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自分の備忘録ぐらいに適当に。 ネットワークと宇宙開発と天文とそれと自転車を徒然と。
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ちょっと前になりますが、3月22日に川口教授が監修となっている新しい本が出ています。

講談社ブルーバックス
小惑星探査機「はやぶさ」の超技術

http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=257722

発売日に購入したのですが、なんだかんだで通しで読めず最初の方の内容を若干忘れ気味なのですが、とりあえずざっくりと内容などを書いてみます。

ページ数的には前半4割ぐらいを川口教授が書いています。
ただこれまた今までの著書と違い はやぶさ 前史が比較的丁寧に書いてあると思います。
ロケットまつりに行かれている人はイメージとしてロケットまつり42で川口教授が話された内容(ひてんにエアロブレーキをさせるためにNECに無理を言ったとか)がコンパクトにまとまっている感じです。
また今まではあまり明確には書いていなかったですが、
H-IIAは2段式であるが故に惑星間軌道に乗せるのに適していない
と言ったことがきっちり書いてあります。
※これもロケットまつりでフォローしていましたが、H-IIAはそもそも地球低軌道や静止軌道の打上げに最適化されているのでそちらでは高効率であるが、設計の想定外である惑星間軌道への打上では効率が悪くなるのは致し方ないということです。

で、この本の本領は 後半 です。

川口教授があとがきで、
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この本は、これまでに出版された「はやぶさ」に関する本と違って、それぞれの分野を担当した方々が直接綴った探査機「はやぶさ」の技術の真髄の集大成です。
できごとを単に追うだけではなく、それらの個々の技術要素が、どのような発想で作られたのか、また設計されたのかが、他書に類を見ない精度、充実度で記述されています。

---------------------------------------------------------
と書いています。
読み終えて本当にその通りだと思いました。
たぶん、個々の技術については論文等で非常に詳細な話が出てくるのかも知れませんが、文系の人には少しばかりハードルは高いかも知れないがちょっと背伸びすればわかる程度の内容で且つ各分野を1冊の本にまとまっているのは今後もこの本以外、これ以上の本は出てこないと思います。
というか、これ以降の本を出す人はちょっとつらいのではないでしょうか???
※具体的にはある方なんですが。。。取材が多くてタイムリーに本を書く暇がなかったといっていたある方なんですが。。。
しかもJAXAの先生方だけでなくメーカーであるNECの皆さんにも書いて貰っていますので。。。


さて、時間を空けて読んでいるので印象に残った何点かご紹介。
・「イオンエンジンのニコイチ運転が地上で試せなかったのか?」という質問に対して「地上ではいろんな環境の問題があってニコイチ運転を試すのは難しい」という回答が返ってきますがその理由がわかります。

・実はNECの白川さんが真田さんだった感じがしてきます(私の勝手な主観です)。
 ※イオンエンジンニコイチには関係してないですが。

・ほんとうに「念のために」といろんな仕組みを組み込んでいたし、運用でもしていたということがわかります。
 ※今まで出ていない「念のために」という話がいっぱい載っています。

・ラストショットは8枚撮ったと言われていますが、8枚全てが載っています。
 そしてラストショットの最後のくだりが何か本当に泣けてきます。
 「川口教授の思いは はやぶさ に通じたんだな・・・。」
 と思わずぽろりと来ます。

・最後は悲運であった ミネルバ ですが、ミネルバからの写真があの はやぶさ の太陽電池パネルの
 ”1枚しかない”
 ということ自体がミネルバの自律性が証明されていたということ。

そしてこの本を読んでおくと
「はやぶさ2 でどういったことをしようとしているのか?」
ということを知る手がかりにもなると思います。


とりあえずこんなところで。

※別冊宝島 はやぶさの軌跡も途中までしか読んでないし、ニュートン別冊も読まないといけないし、國中教授の後半も書かないと、、、

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【2011/03/30 02:29】 | 宇宙開発
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