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自分の備忘録ぐらいに適当に。 ネットワークと宇宙開発と天文とそれと自転車を徒然と。
今年の6月13日に7年の長征を終え地球に帰還した小惑星探査機(さすがにもうこう言ってもいいですよね)「はやぶさ」 のカプセルから 小惑星「イトカワ」 由来の微粒子が発見されました!

JAXAプレスリリース 「はやぶさカプセル内の微粒子の起源の判明について」
http://www.jaxa.jp/press/2010/11/20101116_hayabusa_j.html
宇宙研トピックス 「はやぶさカプセル内の微粒子の起源の判明について」
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2010/1116.shtml


いや~、本当にうれしいです。

今日の午後は気もそぞろで仕事に手が着かなかったです(いや、早く仕事を終わらすために通常以上にがんばりましたが)。
開封直後の話では「駄目かな?」と思いもしましたが、それが約1,500個もの微粒子が発見されるとは。
しかもまだA室だけですから。本命のB室にはどんな物質が入っているのか楽しみです。

今まで宇宙開発は米露(ソ)が2巨頭がいて、日本、欧州が追うという構図(最近は中国、インドの台頭著しいですが)でしたが、そこに割って入って小惑星探査についてはトップになったわけですから。しかも微粒子とはいえ持ち帰った物質は地球や月と違い溶ける前の始原物質に限りなく近いわけですから日本だけでなく 人類の財産 だと思います。

糸川教授のペンシルロケットから始まる宇宙研で綿々と受け継がれてきた技術の結実なんだと思います。
私がぱっと思い浮かぶだけでも
・ペンシルロケットから始まった固体燃料ロケットの最高傑作 M-V ロケット
・日本独自方式のイオンエンジン
・「ひてん」で培ったスイングバイ技術
・最終的には軌道投入失敗となってしまった「のぞみ」の救出で編み出された1ビット通信
これだけあります。それ以外に新規技術(自律航法、リチウムイオン二次電池、大気圏突入カプセルなど)も山盛りでこの成果ですから。

これも事故とは言わず不具合、選択したリスクであるという 客観視 且つそれを受け止める 冷徹な意志 と、ただし「失敗」はなくかならずとことんまで原因を究明し次につなげていくという 不断の意志 がここまでの組織、人材を育てたのかなと思っています。

川口教授は7年間宇宙空間にいた はやぶさ の再突入カプセル、ヒートシールドは日本にしかないという本物の持つ意味を実感してほしいといいます。確かにそれは全く持ってそのとおりだと思います。
ただ私的には 川口淳一郎 という、プログラムディレクター、プロジェクトマネージャー、研究者(と無類の負けず嫌い)といったすべての分野において一流の人物が日本にいること自体が 日本の宝 だと思います。
※当然、一人だけでなく國中教授など宇宙研全体の人材、NECを中心としたメーカーの人材がすばらしいというのは
言うまでもありませんが。

さて、これから2つのスタートが始まります。
はやぶさプロジェクトは 工学 については500点のフルコンプリート(プロジェクトタイルを発射できなかったのでちょっと減点されたかな?)で終わりました。これからは 理学 の解析・研究の始まりです。
そして はやぶさ工学技術実証機 であったわけでそれは 次が本番 ということを意味しています。このプロジェクトで得たノウハウの散逸を防ぐという意味でも是非”はやぶさ2”を実現しないといけません。
文科大臣や首相からは前向きな話が聞こえてきますが、朝令暮改にならないように今後も注視していく必要はありそうです。
追記。

今回の偉業を考えると本当に過去の先輩方の英断の積み重ねの上に今回の偉業があるんだとしみじみと思ってしまいます。
※M-Vをつぶしてしまうと言う愚の骨頂もあったりしますが。

・ハレー彗星探査のために さきがけ、すいせい といった衛星だけでなく 深宇宙探査用の臼田宇宙空間観測所の64mパラボラアンテナの建設
・はやぶさの先輩である MUSES-A ひてん でのスイングバイ技術の習得
・日本独自の長時間運転に耐えられるイオンエンジンの開発
・そしてバブル崩壊後であったにも関わらず工学実証の重要性を理解できた政府と宇宙開発委員会のメンバー
 ※これこそまさに 投資

これらが1つでもないと はやぶさプロジェクト は成り立たなかったのではないでしょうか。

ちょっと宇宙研とははずれますが、国立天文台の すばる望遠鏡 や ALMA もそうですが、1,2年では効果がでない理工学分野においては長期スパンでの視野が必要であるといういい実例ではないでしょうか。
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【2010/11/16 23:20】 | 宇宙開発
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